
製造工程

1.木 取
丸太を製材したものはフリッチと呼ばれる角材になります。これを数日間煮沸して繊維を柔らかくした後、更に細部に亘って製材をします。

2.スライサー加工
木取りを済ませたフリッチを大型のスライスする機械に設置します。スライサーはスピードによっても変わりますが、毎分25枚生産します。スライスされたツキ板を1枚づつ丁寧に突きムラがないか、キズがないか目視確認をしながら重ねていきます。

3.ツキ板選定
ご注文に副った製品作りを大切にするため、一つ一つ所有している木から選定します。長さ・幅・枚数・木目模様・色目・欠点が副ったものか否かなど項目は多岐に分かれます。

4.ツキ板裁断加工
注文サイズの基材に合せた貼り枚数により貼り幅を計算した後、製品イメージを意識しつつ幅を裁断します。この時、必要に応じて長さの裁断も行います。

5.基材に接着剤塗布
基材をスプレッター(糊付け機)に通す前には、基材の上にゴミが無いか、割れ、欠けなどないか目視確認し、エアーでゴミを掃います。接着剤を均等に塗布した後、ツキ板を貼り合わす工程へと移ります。

6.ツキ板貼付け・プレス加工
予めツキ板の貼る順番を決め用意しておきます。接着剤が乾かないうちに素早く貼ります。ツキ板には『アテ』といって波打ったものもあり、きれいな仕上がりにするには、技術と経験が必要になります。これらのツキ板を貼った基材を次にプレス機へ入れ、熱と圧で基材とツキ板を接着します。この二つの加工は、化粧合板会社の核となる行程で非常に重要な加工となります。

7.バリ取り・推積
プレスから出てきた化粧合板は基材よりツキ板がはみ出しています。これをバリと言い、はみ出たツキ板をきれいに取り除きます。この時に接着不良・シワなどの加工不良を確認します。問題のない物はそのまま堆積され次の工程へと渡されます。

8.検査・修理
検査台に置いた製品をあらゆる角度から目視を行い、貼り合わせ部分(ジョイント部)の重なりや隙間など、さらにはシミ・基材とツキ板の間に入り込んだゴミなどをチェックします。
これらが確認された場合は修理をします。

9.ワイドサンダー(仕上げ研磨)
検査が終わった製品をワイドサンダーと言う大型の研磨機にかけて仕上げます。この時も表面の仕上がり具合や、補修個所のチェックを行います。

10.仕上げ裁断
幅の小さい製品は貼り作業時に大版サイズで貼り、ここでの工程で切り分けられます。ご注文通りのサイズ幅に切り分けるため、機械への入力ミスをしないよう伝票との再確認をしながら行います。

11.出荷・梱包
全ての加工が終わった製品は、段ボールに箱詰められ出荷となります。この梱包時にもチェック項目は多数あり、項目に漏れたものは作り直しとなります。いわば、最後の関門でここをパスしたものだけが製品として出荷されます。

12.施 工(納品先)
各地へと出荷された製品が、次々と大工技師の手によって施工されます。ひとつひとつのパーツだった製品も壁面や天井面など様々な場所に使用され、家や店舗、大きな施設での空間づくりの巾を広げます。