
木が人に与える影響
木材は人にやさしい
木材は、断熱性が高く、調湿作用があり、目に与える刺激が小さいなど、人に心地よい感覚を与える素材です。
ここでは、そうした「人にやさしい」木材の特長をご紹介します。

木が人に与える5つの影響

木材は、空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出するという調湿作用をもっています。このため、木材を建物の内装などにたくさん使うと、部屋の中の湿度の変動は小さくなります。

木材は、無数の細胞からなり、そのひとつひとつに熱を伝えにくい空気を含んでいるため、コンクリートなどに比べ高い断熱性をもっています。木材、ビニールタイル、コンクリートを床材にして、足の甲の皮膚の温度変化を測定すると、コンクリートがもっとも足が冷え、木材がもっとも冷えなかったという結果が得られています。

木材は、紫外線をよく吸収するため、木材から反射する光にはほとんど紫外線は含まれません。紫外線の反射が少なければ、目に与える刺激も小さくなることから、木材は目にやさしい材料であるといえます。 また、木材は音を適度に吸収してまろやかにし、心地よく感じる範囲に調整してくれます。木材を使った部屋は「音がいつまでも響かず適度に反射する」ので音が聞きやすいといわれています。

木材は、人の生理面や心理面に良い影響を与えることが知られており、 木材を多く使用している施設では、インフルエンザにかかったり、転んで骨折をしたりすることが少ないという結果が出ています。マウスを使った実験では、木製の飼育箱で生活するマウスの方が、金属やコンクリートの飼育箱より生存率が高く、体重の変化にも良い結果が出ています。

ある小学校で、木製の机と椅子を導入したところ、子ども達が物事に対してリラックスし熱心になった。あくびがあまりでなくなったといった「良い傾向の変化」が多かったという調査結果も出ています。